ゴッホの庭仕事

植物の事、宝物の事、オランダの事などのメモ帳です。

瞳の色

3か月だけだが、カナダの大学の英会話コースを受講した事がある。 一番レベルの低いクラスに入れられた。皆が片言の英語でワイワイ、ガヤガヤ、にぎやかで毎日楽しかった。特にメキシコ人とは気が合い、親友と言ってくれる奴もできた。彼らのパーティーはハ…

1300年前のガラスの椀

正倉院 白瑠璃椀 日本にいる時、古いガラスが好きで集めていた。 集めると言っても、アンティークショップや骨董市で買い求めるのではなく、「発掘」をして手に入れた。古い瓶を発掘する遊びの事を「ボトルディギング」と言い、世界中に愛好家がいる。 昔は…

フライドポテトはマヨネーズ

Freit (オランダのフライドポテト) 茨城県の町に2年ほど勤務したことがある。 特急が停まるのに駅前にタクシーがいる事は稀。ほどよく田舎の駅で、電車に乗り遅れると次が来るまで結構待たなければならない。ホームには立ち食いそば屋があって、ある時、電…

フェルメールの空とウクライナの旗

去年の春ごろだったか、花壇を掃除していたら年配のご夫婦に声を掛けられた。 ギボウシの花を指さして何かを言っている。花の名前が知りたいのだと思い、「ホスタと言います。葉も大きくてキレイですよね」と英語でお答えした。が、通じていない様子。 そも…

高価なススキ

2週間ぶりにスッキリ晴れたので散歩に出かけた。 ライデンの駅前の空地にススキが茂っていた。 あれ? なんか違うぞ。 イギリス出身のガーデナー、ポール・スミザーさんが好きで軽井沢のガーデンを訪れたり、本を読んだり、彼の真似をして山菜堀りをスコップ…

200年前のアレンジメント

ワシントンDCのポトマック湖畔のサクラは有名だ。春になると2000本のソメイヨシノが咲き誇る。100年前に横浜植木が苗木を輸出したのだが、その頃の同社のカタログを見る機会があった。予想以上にいろいろな植物が輸出されていて驚いた。 流通システムが発達…

フィンランドのガスマスク バッグ

旅バッグ 20世紀の終わり、トルコで小さな子供たちに囲まれた。身振り手振りでお金をちょうだい、と言ってきたので、「お金はないよ」と言うと、財布で膨らんだズボンのポケットを指さした。そして「ここにあるよ」とニッコリされた。 イタリアのナポリでは…

シーボルトは植物をどうやって運んだのか?

オランダから飛行機や船を使って植物を輸出している。 飛行機は数日で日本に着くが、それでも寒い時期は凍ってしまい、暑いと蒸れて枯れてしまう。 船は日本の港に着くまでに50~60日掛かるのでさらに難しい。植物が休眠している時期を選んで、冷蔵装置のある…

オランダの大日如来 (追記)

無宗教と言っていいと思う。 関わる機会が少なかったからかもしれないが、特に仏教はどこかオドロオドロした印象を子供の頃から持っているし、大人になった今でも、法事などでお寺に行くと、何か不気味な感じがしてしまう。住職の方、実家がお寺の方には申し…

古本屋で発掘した 5.5キロの本

「ここには何かあるぞ」と その古本屋に入ってすぐに思った。 写真集があるし、背表紙が茶色くなった本が何冊も本棚に並んでいた。店内は清潔で、お客さんはリラックスして本を探している。何より、若い男性の店員が笑顔で挨拶をしてくれた。 そして宝物を掘…

シーボルトのボケの大木

初めてライデン大学の植物園、Hortus botanicus Leidenを訪れた時、背筋がゾクッとしたのを思い出す。ハーブガーデンを見たいと思って、なんの予備知識もなくフラッと訪れたのだが、順路をやや外れた建物の陰に日本語の看板があるのに気づいた。 そこには「B…

寒さに身を寄せるミツバチたち

先週は気温が零下まで下がり、運河や池が凍ったのでオランダの人たちはスケートを楽しんだ。近所の運河でも 誰かがスケートをしたようでトレースが何本も残っていた。 行きつけの古道具屋は中古のスケート靴をテーブルに山積みにして売っている。フィギュア…

温かいトンさんのクリスマスカード

帰宅したら、クリスマスカードがポストに入っていた。誰だろう? 差出人はご近所のトンさんと奥様だった。お二人は私より年上。もう、リタイヤされている。 トンさんは頭は短く刈り込み、首にシルバーの太いネックレスをしている。いつも半袖で、寒くなって…

博物館でデッサン

Rijksmuseum van Oudheden オランダの博物館や美術館の片隅には、折り畳みの椅子が置かれている。とても軽いので持ち歩く事ができる。高齢の方がこの椅子を持ちながら館内を周られていた。膝が悪い様でゆっくり、ゆっくりと歩きながら、時々、この椅子に座ら…

食べたい物が出てくる中華料理店

メニューの下には「価格は変更されています!」と注意書き。封筒の裏に書かれている 15歳の夏、初めての外国、一人でサンフランシスコのレストランに入った時のドキドキを今でも覚えている。メニューを開いても英語が読めず、何も注文出来なかった。 その時…

サボテンがいる古本屋

朝はフロントガラスが凍り付くので、車を動かすまでに時間が掛かるようになった。もう、オランダは冬。街歩きをするには耳が隠れる暖かい帽子とマフラー、手袋がないと厳しい。シトシトと雨が降ったりやんだり。それでも傘を差す人は少ない。 ライデンで古本…

宝物 拾ったオランダの買物リスト

買い忘れがあるといけないので、スーパーに行く時は買物リストを作っている。が、ある時、いつも買う物が一緒なのに気づいた。1番・牛乳、2番・赤ワイン、3番・パンなどと番号を振っているのだが、いつも12番で終わる。オランダは季節の食材が少なく、一年…

新しい宝物 アンスリューム

気になる植物はたくさんあるが、家を空ける事が多いので買わない事にしている。が、オランダ人の同僚たちから、思いがけず、アンスリューム クラリネルビウム (Anthurium clarinervium)をプレゼントされた。誕生日プレゼントだ。 花市場を訪れた時、「これ、…

スティックになった多肉植物

園芸用のパッケージ屋さんを何軒か訪問した。クリスマスが近い為か、オランダ以外からの買い付けの方が何組もいらしていた。皆さん、どこか楽しそう。「サンプル! サンプル!」と言っていくつもスティックを選んでいる。ここにあるのは全て見本。気に入った…

虫たちのホテル

子供たちが小さかった頃、我が家で大人気だったのが「やなぎむらのおはなし」という絵本のシリーズだった。ニューヨーク在住のカズコ・G・ストーンさんが描かれた虫たちが主人公の物語で、大きな柳の木に住むいろんな虫たちが、協力し合って楽しく生活すると…

クリスマスローズのタネ

Helleborus orientalis 社会人になって3年目の夏、上司から台湾に行って欲しいと言われた。当時、種苗会社に勤めていてタネの生産圃場の調査が仕事だった。スマートフォンが発明される前の話、黄色い表紙の「地球の歩き方」と上司が書いてくれた手書きのメモ…

懐かしいスズラン

スズラン (Convallaria majalis) 娘が生まれた年にフランスからスズランを輸入した。その時、いく株かを義母にプレゼントしたが、しばらく経って家を手に入れた時、娘の花だから庭に植える様にと、その時のスズランを持ってきてくれた。そんな思い出もありス…

生活に身近なガーデンセンター

歩いて5分もしないヘアーサロンで散髪をしている。子供も大人も老人も、女の人も男の人も、みんなの頭を綺麗にしてくれる町の床屋さん。今日も、遠慮なく超短髪にするダイアナさんに刈ってもらいスッキリした。ただ、オランダはもう冬。頭が寒く、冬用の帽子…

ブリキからガラス製が多くなりました

オランダのポット屋さんです。 3-4年前はブリキが多かったのですが、今はガラス製が人気。 ガラスを作るには電気やガスが必要ですが、 光熱費の高騰で採算が合わず工場が操業をストップ。 入荷見込みの立たない商品がほとんどでした。 キノコの頭の部分が開…

オランダの切花品評会

切花の品評会です。会場はオランダの小さな教会。 この地区の生産者が自分の切花を持ち寄って展示します。 露地で作れる、夏の切花です。 ダリア、アジサイ、ヒマワリ、夕霧草、グラジオラス。 欧州では珍しいサンダーソニアも出品されていました。 普段は静…

植木鉢、気に入ったのが見つかりません。

植木鉢を研究しています。 プラスチック製は手頃な値段だし、軽くて扱いやすい。 素焼きはカッコいいけれど、レトロな雰囲気にするには時間をかけて育てないとならない。お気に入りの植木鉢って、ないもんだなぁと思っています。 そこで手作りしています。 …

フランスのバラ ” フローレンス ドシェ(Florence Ducher) "

今年も ”フローレンス ドシェ(Florence Ducher)”が花を咲かせました。大きいですが、優しい雰囲気のある花です。このバラはフランスのリヨンからやってきました。 リヨンは食いしん坊の町として世界的に有名です。美味しい物がいっぱいの町。 そして、バラ…

おすそ分けのお返し

オスソワケ・ボックスを使って、ご近所さんに植物のプレゼント活動をしています。 greenflowerseed.hatenablog.jp そのお返しに多肉植物を頂いたのですが、黄色い花が咲きました。なんという名前の植物なのでしょうか? これも名前がわかりません。友達の温…

強いバラ ” クィーン エリザベス ”

京成バラ園芸のヘッドガーデナーに「強いバラを教えてください」とお聞きする機会がありました。オススメ頂いたのが「クィーン エリザベス」。 ゲリラ ガーデニングで歩道脇のスペースにクィーン エリザベスを植えさせてもらっています。先週から、今季2回目…

とびきり素敵な、オランダのローズ ナーセリー

オランダのガーデンローズ生産会社を訪問する機会がありました。 世界中のバラ愛好家の為に花壇用のバラ苗を生産しています。 1つ目の会社は鉢に入れたバラを生産していました。無人の機械を使って灌水と消毒をしています。 株は揃っていて皆元気、すぐにで…