ゴッホの庭仕事

植物の事、宝物の事、オランダの事などのメモ帳です。

寒さに身を寄せるミツバチたち

先週は気温が零下まで下がり、運河や池が凍ったのでオランダの人たちはスケートを楽しんだ。近所の運河でも 誰かがスケートをしたようでトレースが何本も残っていた。

行きつけの古道具屋は中古のスケート靴をテーブルに山積みにして売っている。フィギュアスケート、アイスホッケー用に混じって、木製の古いアンティークのスケート靴もある。こんなのを履いて滑れるのだろうか?

こちらでは気温が下がるとスケートが出来るのでみんなワクワクしている。

 

Hortus botanicus Leiden

ライデン大学のHortus植物園に行った。植物は温室の中に避難していて、通路や見学スペースなどの区別なく 所狭しと植物が置かれている。見学者よりも植物が優先。春が来るまで半分開店休業の植物園となる。

 

この寒い中、ミツバチたちはどうしているかと気になった。

 

ライデン大学は1575年に設立された古い大学だ。植物園は設立当初からあって スパイスや薬草などの研究がされていた。1590年からミツバチが飼われ、オランダ最古のミツバチに関する本が出版された(Van de byen, hare wonderlicke oorspronc, 1597年出版)。今も、その当時と ほぼ同じ場所でミツバチは飼われている。

 

暖かい時期はローズガーデンを忙しく飛び回っていたミツバチだが、流石にひっそりとしていた。藁でできた巣の中で身を寄せ合って春を待っているのだろう。

 

 

蜂の巣に近づくと何かが聞こえた。

時々、ブーンと弱弱しく羽音が聞こえる。

巣穴から中をのぞくと、すぐそこにミツバチたちが居た。

冷たい風が吹き込むたびに数匹がモゾモゾと動いて羽を震わす。

 

耳や鼻がもげそうなくらいの冷気。帽子やマフラー、手袋もなくて、よくこの寒さに耐えているなと可哀そうで仕方なかった。せめて、風の当たらないもっと奥に入ればいいのに。

 

虫たちは深く冬眠状態になって 寒さを感じずにジッとしているのだと思っていたが、実は、寒い寒いと耐えている。

 

今週は少し寒さが和らぐらしい。
この冬は気温が下がるたびにミツバチの事が気になって仕方なくなりそうだ。