ゴッホの庭仕事

植物の事、宝物の事、オランダの事などのメモ帳です。

食べたい物が出てくる中華料理店

メニューの下には「価格は変更されています!」と注意書き。封筒の裏に書かれている


15歳の夏、初めての外国、一人でサンフランシスコのレストランに入った時のドキドキを今でも覚えている。メニューを開いても英語が読めず、何も注文出来なかった。

その時、向かいのテーブルの白いシャツを着た大柄な男の人と目が合った。そして、お皿に盛られた美味しそうな食事も。注文を取りに来た女性に、男性のお皿を指さして、同じものを、と身振りで伝えた。指を差された男性は優しく微笑んでくれた。

 

しばらくオランダに住んでいるが、オランダ語の読み書きも会話もできない。中華料理が大好きだから、店に度々入るが、メニューを見ても何が書いてあるのか分からず苦労する。そんな中、最近見つけた飛び切りリーズナブルなテイクアウト中心の中華料理店は安心して通える店だ。

理由は、初めて店に入った時に対応してくれた50代の女性とテレパシーで会話が出来るから。オランダ語、英語、中国語のそれらしい単語を並べると希望通りの料理を出してくれる。100発100中。

他の店員に注文が通じず困っていると「この人なら任せて!」とバトンタッチしてくれ、ササっと理解してくれる。なぜだろう?

心当たりがあるとすれば、「中華料理はなんでも大好き。どれでもいいから食べさせてください」と言った事があった。それを聞いた途端、何とか食べたい物を見つけてあげようと言う雰囲気になった。腕まくりはしなかったが、そんな勢いだった。

 

食べたい料理が出てくる大切なお店

メニューは、タイ風、インドネシア風、ジャパニーズうどん、カレー味など、ごちゃまぜ感満載。オランダ語が読めてもどんな料理なのか、出てくるまでは判らない。だからか、オランダの方も注文するのに苦労している。

時々、私のお皿を眺めている人がいる。きっと、その人も同じ物を注文したいのだろう。でも、それは無理。だって、料理の名前を知らないから教えてあげられない。

お皿を指さして、「これ!」とやるしかない。