シーボルトは植物をどうやって運んだのか?
オランダから飛行機や船を使って植物を輸出している。
飛行機は数日で日本に着くが、それでも寒い時期は凍ってしまい、暑いと蒸れて枯れてしまう。
船は日本の港に着くまでに50~60日掛かるのでさらに難しい。植物が休眠している時期を選んで、冷蔵装置のあるコンテナで運ばなければならない。苦労して日本に送り届けても、いつも いくらかは枯れる。
飛行機やコンテナ船がない時代、シーボルトはどうやってオランダに植物を運んだのか? とても知りたい。シーボルト博物館の係の方に聞いた時には、「タネで運んだ」と説明されたが、彼はアジサイとギボウシをオランダに持ち帰っている。アジサイとギボウシは挿し木や株分けで増やす方がたやすく、恐らく、シーボルトも株自体を運んだと思う。
だとしたら、どんなサイズの株をどんな容器に入れて運んだのか?甲板に置いていては波がかぶる。植物は塩分に弱いが大丈夫だったのか?などなど。
同じ仕事をしている者としては興味が尽きない。もしかすると、シーボルトが使った方法でやれば、自分の植物も弱らせずに運べるかもしれない。
シーボルトはお茶の木をジャワに運んだ。
また、日本で行われていたタネを保存する方法を観察し、お茶のタネの貯蔵方法に応用した。恐らく、お茶以外でも、当時の日本人が行っていた 保存する方法、弱らせずに運ぶ方法を観察・研究したはずだ。
シーボルトの著書がガラスの向こうに展示されていた。
なんとかして読みたい。が、問題はオランダ語。
幸運にも、ちくま学芸文庫から Flora Japoniaを翻訳した「シーボルト 日本植物誌」という本が出版されているようだ。帰国したら、是非、読んでみたい。
楽しみがまた一つ増えた。