ゴッホの庭仕事

植物の事、宝物の事、オランダの事などのメモ帳です。

フライドポテトはマヨネーズ

Freit (オランダのフライドポテト)

茨城県の町に2年ほど勤務したことがある。

特急が停まるのに駅前にタクシーがいる事は稀。ほどよく田舎の駅で、電車に乗り遅れると次が来るまで結構待たなければならない。ホームには立ち食いそば屋があって、ある時、電車に乗り遅れてすることがなかったら、きつねそばを注文した。それからは電車が来る少し前に駅に行ってそばを食べる様になった。

サザエさんと同じくるくるパーマの小さなおばさんがそばを茹でてくれる。つゆはぬるく、そばも美味しいと言う訳ではなかったが、おばさんがあやつる茨城弁を聞くのが楽しくて通った。食べる時間が少ない時は「おばさん、すぐに作るからよ。電車の中で食べな」と言ってくれた。そして必ず「ネギ、サービスしといたから」とネギを山盛りにしてくれた。なんか、嬉しかったけれど、ネギは多過ぎるとそばの味が分からなくなるから普通で良かったんだけど。

 

オランダの駅には立ち食いそば屋はないが、代わりにフライドポテト屋がある。

夕方、仕事帰りのオランダ人たちは、熱々のフライドポテトをほおばって次の電車が来るのを待つ。男性も女性も、若い人もお年寄もフライドポテトを立ち食いする。飲み物がないと喉に引っかかりそうだが、多くの人は飲み物は注文しない。そして、ほぼ全員がマヨネーズのトッピング。オランダではケチャップではなく、マヨネーズで食べるのが基本だ。

 

みんな大好きフライドポテト。

なのだが、どのお店もほぼ同じ大きさ、同じ味。トッピングのマヨネーズもどこに行っても変わりなし。そして値段も大体同じ。写真のポテトはMサイズで3.50ユーロ。マヨネーズを付けたから25セントアップした。日本円で520円ぐらいかな。日本人の私にはちょっと高い気がする。

 

そんなに好きならフライドポテト専門店があったり、当店自慢のユニーク味付けなんて店もあってもいい気がするが、オランダではそういう味へのコダワリは期待できない。それがオランダなのだ。

 

ただ、彼らもこだわる所がある。それは「フライドポテトは熱々ではければならない」だ。だから、客の目の前で揚げたてを出す。ある時、オランダ人の友人とポテトを注文したら、ぬるーいのが手渡された。途端に「これ、熱くない。取り替えて!」と言い、揚げたてが出来るのを待って取り替えてもらった。

言いたい事をハッキリ言う人たち。

私の様に「煮え切らないで、なんとな~く我慢する」と言う事はしない。

これもオランダだ。