ゴッホの庭仕事

植物の事、宝物の事、オランダの事などのメモ帳です。

とびきり素敵な、オランダのローズ ナーセリー

オランダのガーデンローズ生産会社を訪問する機会がありました。

世界中のバラ愛好家の為に花壇用のバラ苗を生産しています。

 

1つ目の会社は鉢に入れたバラを生産していました。
無人の機械を使って灌水と消毒をしています。

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株は揃っていて皆元気、すぐにでも売れそうなものばかりです。
この株だったら枯らすことなく、綺麗な花を咲かせるだろうなと思いました。

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次に、大苗(2年生株)の生産圃場を訪れました。
ずーと、ずーとバラばかり。この畑だけで、もしかすると日本の1年間に取引されるバラがまかなえてしまうのではとのことです。

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バラを生産していて困ることは何か?と質問をした所、「草抜き」と即答でした。
雑草の管理が一番大変でお金が掛かるそうです。他の仕事は機械で豪快にできるとのこと。スケールが大きく、園芸のプロだなぁと感心しました。

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最後に、小規模だけれど、世界中から注目されているナーセリーを訪問しました。
「無農薬」「有機栽培」で生産したバラ苗を供給する会社です。

下のバラも無農薬で栽培されたもの。

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バラの生産圃場は雑草だらけ。でも、これで良いんですって。
強い品種だけを生産しているのではなく、普通に流通している品種も生産しています。この環境で残って、たくましくなった株だけ販売するというポリシーのようでした。

 

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ただ、無農薬だろうが有機栽培だろうが、通常生産したバラと違いはないと思います。そのところを聞いてみました。

 

無農薬で生産したバラ苗を買って、消費者にはどんなメリットがあるのか?と。

 

答えは、同じ品種でも、農薬を使った苗と無農薬の苗では違いがでる。無農薬の方が根が太く、パワーを持っているため、消費者の手に渡っても元気にぐんぐんと育つ、そして大きな花を咲かせるとのこと。その違いがハッキリと出るため、多くの方がリピートで毎年購入してくれていると説明されました。それも世界中からオーダーが来るそうです。

実は、私も大切な友人に頼まれて、このナーセリーの貴重な品種を購入させてもらっています。自然に配慮した方法でバラを生産すると同時に、古いバラ、貴重なバラのコレクションをしています。

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ナーセリーには一般販売のスペースも併設されていましたが、売り場はガランガラン、よく売れて、売るものがなくなっていました。環境への意識が高い消費者がいるのだと思います。と同時に、本当に元気な苗なのだと思いました。

とびきり素敵で特別なナーセリーです。

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